立浪監督退任に思うこと
ついに、立浪監督が今シーズンで退任することを表明した。
次期監督かと囁かれていた井端の侍ジャパン監督契約延長が決定したことで、あぁ来季もタッツが続投かな…という雰囲気だった矢先の急展開であった。
もちろん成績的に見れば、就任後2年にわたり最下位が続き、3年目の今季も目下、熾烈な最下位争い中だ。普通の監督なら解任されて当然の成績だろう。
だが「立浪和義」は名古屋市民にとって普通の存在ではない。
その偉業をチーム一筋に尽くしてくれたヒーローだ。Mr.ドラゴンズだ。中日のプリンスだ。
どんなに負けが混んでも、首を傾げる采配をしても、不可解な人事があっても、一貫性のない補強をしても、ご乱心されたかのような報道があっても…選手時代の彼を知る者なら、一生足を向けて寝ることなどできないであろう。
けれど、偉大すぎるが故に、選手のみならずコーチまでもが萎縮しているように見えたのは、いちファンの目からも明らかだった。
今季は4月こそ、引き分けを挟んだ6連勝で波に乗り、10日ほど首位の座につき我らを狂喜乱舞させてくれた。けっきょく春の珍事となってしまったが、「野球は8割が投手」と注力していた投手たちが躍動し、「何とかします」と課題だった打者も若手が台頭し、監督がやりたかった理想の片鱗が見えた気がした。
自分的にはあと2年くらいは何があっても続投かと思っていた。レジェンドの彼が、このまま球界を去っていくなんて哀しすぎる。
そう思っていた人も多かったのか、退任の速報が出てから「タッツ辞めないで」という声が想像以上に多かった(自分の周りの体感)。
他球団ファンからの反応も大きかった(辞めないで、の意味はまた違うものだろうが…)。
良くも悪くも何かと話題になったりイジられたり、球界に愛されていた監督だった。
商品や店舗などのクレームと同じく、少数でも批判のほうが声が大きく感じるものだ。温かく見守っていたファンのほうが多数だったんだろう。きっと。
自分としては、チームの内情や選手の調子などいちファンにはわからないのだから、あーだこーだと批判するヒマがあったら、チームの皆がイップスになどならず伸び伸び120%のプレイができるように、どんな時も声を張って温かく応援するのみ!というスタンスだ。
我が娘だって「褒めて伸ばす」をモットーに子育てしている。ほぼ家族同然に愛しているチームに対して、それができないわけがない。
監督のことは残念だが、決まってしまったことは仕方がない。
前を向いて、さぁ残り少ないシーズンと背番号73の勇姿を惜しみながら、今日も応援しよう!
ライマル、ウナガッツ、来季もいてくれ!と祈りながら…